仏教の伝来と共に、中国・朝鮮を経て伝えられた精進料理は、一心に雑念をはらい、真心を込めてこしらえた料理…精進=修行ということでもあります。
仏教には慈悲の思想に基づき、生きとし生けるものは皆同朋という観念があります。
精進料理には動物の無益な殺生を禁じるだけでなく、生き物としての感覚が草木にまでも及んでいる仏教の世界観を示しているのです。
高尾山の精進料理は、植物そのものの生命、味わいを最高に生かし、自然の恵みを最大に取り入れ、あくまでも旬を大事にしております。
精進料理の前では、合掌し、御本尊飯縄大権現の仏飯(ぶっぱん)として、その素晴らしい生命をいただくという心で有り難く頂戴し、残さずにお召し上がり頂きたいと思います。
当日ご予約なしでお召し上がりいただけます(先着順)。
※都合により開催できない場合がございます。前日にご確認のうえご来山ください。
※食材がなくなり次第終了になります。
※食材の仕入れによって内容は変更することがあります。
○:開催いたします △:未定 ×:開催いたしません
12/27 (金)× | 12/28 (土)× | 12/29 (日)× | 12/30 (月)× | 12/31 (火)× | 1/1 (水)× | 1/2 (木)× |
「とにかく旬ですね、日本は特に高尾山のように自然に囲まれている所は四季の移ろいを肌で目で感じることができます。精進料理も同じで、四季折々の旬の素材を膳に盛り込み旬を味わうことによって目・舌・香りで四季を感じとってほしいんです。」
「旬のものというのは味もそうですが栄養に関しても正に旬の状態なんです。極論になりますが、精進料理を三食毎日食べていれば皆健康になれますよ、生活習慣病とは無縁の生活が送れると思います。 ですから食材には気を遣います。当山の場合お一人様から数百人の団体様までお越しになるので最高の状態のものを揃えるのは結構大変なんです、時には皆で山中の道なき道をかきわけ探し当てた食材をお出しすることもあります。ちなみに今回のお料理は高尾の『もみじのお山』を想像させる“天地の恵み”です。」
「確かにかつては修行僧の食べる質素な料理であった訳ですが、精進料理の基本である肉や魚を使わないといった精神は大事に残しつつも、現代にあった“今”の精進料理をこれからも追及していきたいですね。」
料理長 坂本和巳
高尾山薬王院 公式インスタグラム @takaosan_yakuoin