高尾山ブログ 天狗のひとり言


8月31日(月) 3日目


8月 31

富士吉田市 筒屋~富士山5合目

天気:雨(台風) 人数:28名

 「富士登拝スタート地点。」

 

 

心配していた通り、朝から小雨の降る天気であった。

 

台風の速度が大分遅いため本州に最も近づくのは

 

15時くらいだろうとの予報に、

 

「行けるところまで行ってみよう」という事務局の決断。 

 

途中、雨脚が強くなってきたことで、

 

中ノ茶屋から馬返しまで車での移動を余儀なくされた。

 

馬返しに着き身支度を整え練行出立・・・

 

雨は依然、激しく降り続いているものの、

 

木々が傘になりさほど気にならなかった。

 

順調に登拝を続け、残りは5合目佐藤小屋まで

 

あと40分の道のりとなった。

 

 

台風の影響は雨のみで、佐藤小屋には15時に全員無事到着。

 

濡れた衣帯を乾燥室に干し、ホッと一息入れた時には16時になっていた。

 

 

夕方、雨も上がり視界が開け一同その場でしばらく景色を眺めていた。

 

 

 雲の切れ間から見える山々が、台風が過ぎたことを知らせる。

 

 

心配された台風の影響もさほど受けずに来ることができたことに

 

感謝しつつ、冷えた身体に温かい鍋の夕食が染み渡っていくようだった。

 

 

翌日は、本格的な富士登拝アタックである。

 

天候は台風一過で最高の天候になるだろうとの

 

山小屋主人の話に一同はやる気持ちを抑えつつ、

 

就寝となった。

 

 

 




8月30日(日) 2日目


8月 30

秋山郵便局~富士吉田市 

天気:曇りのち雨 人数:19名

 「台風の接近。」

 

台風の影響により朝から霧雨の降る出立となった。

 

まだ昨日の疲労が抜け切らないこともあり朝は足慣らし程度のスピードで練行。

 

雛鶴神社に7時45分到着後神前にて法楽、

 

碑伝を奉納し雛鶴トンネルへと歩みを向ける。

 

トンネル内は中央部に近づくにつれ暗さを増し練行者の

 

「六根清浄」の声だけが響き、お互い励ましあって歩いているようだった。

 

 

 法楽・碑伝の奉納を終え振り返ると、近所の方が“高尾山の修行者が富士山に

 

向け歩いてると聞いたので”と、飲み物と飴のご接待をいただいた。

 

我々の姿は上求菩薩でありながら、下化衆生をも体現しているのだなと

 

励みになったひとときであった。

 

 

朝降っていた霧雨も止み、時折吹く風が気持ちよく感じたが、

 

この時点で予定より1時間位の遅れが出ていた分先を急ぐ。

 

 

 

台風の影響からかまた雨が降り出す。一同雨具を着用しての練行再開。

 

重くなってきた歩みを進めると富士吉田商店街入口近くの小室浅間神社に

 

16時到着。

 

法楽・碑伝奉納の後、登山安全祈願のお祓いを受ける練行者。

 

 

富士山の麓ということもあり商店街の道は上り坂。

 

疲労困憊の一同に、この日最後の試練がのしかかってきた。

 

 

やっとの思いで宿泊先の御師民宿・筒屋に到着。

 

筒屋奥にある御神殿にて法楽・碑伝の奉納。

 

この日1日の行程を終えた頃には、辺りが薄暗くなっていた。

 

 

いよいよ翌日からは富士登拝に入る期待感と、

 

台風による天候への不安感を残しつつの就寝であった。

 

 




8月29日(土) 1日目


8月 29

高尾山上浅間者~旧秋山村 

天気:晴れ 人数:19名

「富士山へ向け出発。」

 

 

 早朝4時起床。まだ薄暗い中を修行者が本堂へと上堂する。 

 

4時半本堂にて発足式。本堂にて護摩終了後高尾山浅間社へ。

 

 

 

 高尾山頂に於いて富士山を見ながら法楽。

 

山々を挟み、いつもよりも遠く感じられる。

 

 

 

朝早かったため、

 

山中小仏城山にて薬王院の職員さんに作っていただいたおにぎりでの朝食。 

 

山を下り一般道に出るため車に注意しながらの練行。

 

車の往来の際は笛が鳴り注意を呼びかける。 

 

この日は週末ということもあり、

 

大型車の往来が少なかったので比較的歩き易かった。

 

 

 

本年も例年と同じよう、

 

薬王院・職員さんのご家族による心温まるおもてなしの昼食をいただき、

 

皆、鋭気を養うことができた。 

 

改めて「歩いてるのではなく、歩かせていただいてる」と、

 

感謝の気持ちに気付くことのできたありがたい時間であった。

 

 

 

何より真夏のような日差しと慣れないアスファルトの上を、

 

長時間歩いてきたことによる疲労を感じるなか、

 

自然の道の上を歩く喜びを感じる。

 

 

参加者一同、足の痛みはあったものの、

 

宿まで無事着けたことでの安堵感が強く見られた1日となった。

 

翌日からはいよいよ富士山麓、富士吉田までの道のり。

 

 

 

 

 




8月28日(金) 前行


8月 28

滝行~駈入柴燈護摩~高尾山内徒歩練行 

天気:晴れ 人数:19名

 「修行に備え身を清める。」

 

 

 朝9時、山麓不動院に参加者集合。

 

滝場まで移動し、今回は琵琶滝での滝行となった。

 

 

 

 身を清め、修行に備える。

 

参加者の大半は滝行経験者であったためスムーズに禊ぎを終えました。

 

 

 

午後1時、不動院にて法楽の後、高尾山商街を通り柴燈護摩道場である

 

自動車祈祷殿まで練行。 

 

 

 

道場にて祇師のもと無魔成満を祈念する柴燈護摩を勤修する。

 

 

 

 道中、金毘羅堂・神変堂・佛舎利塔・本堂前での心経法楽を経て、

 

高尾山薬王院本坊へ到着。