8月 13
7月24日(水) 最終日 深い深い霧。山頂を見上げようにも白い霧が覆ってい […] [...more]
7月24日(水) 最終日
深い深い霧。山頂を見上げようにも白い霧が覆っている。
8合目を出発してからだいぶたつ。高山病か頭もクラクラ
してきた。ここからさらに登ると思うと心が折れる。
だめだ・・・限界だ・・・、ハッ 夢か~。
深夜から登り始め、空気の薄さと冬のような寒さが体力
を奪う。風も厳しい。山頂へと続くヘッドライトの光の行列
が白い霧のなかに一筋の道しるべとなる。
山頂まであと少し。![あと少しで頂上](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0321.jpg)
勾配のきつい石段を登りきると開けた場所にでる。
山頂は人で埋め尽くされていた。
人々が「おめでとう」と互いの健闘を称えあう。
やっと山頂だ。感動と達成感がじわじわと心に押し寄せて
くる。![山頂にて世界平和を祈願](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0331.jpg)
あいにく天候は悪くご来光は拝めそうになかった。
あたりに霧がたちこめる中、お鉢巡りに出発。
目指す剣が峰は日本一高い3776m。油断大敵、山頂
なのにまた登る。一度緩めてしまった心。足が重い。
砂浜のような登り坂に足をとられながらも、やっとの
思いで、日本一高い地上に立った。
下界は霧で見えないが苦労して登った達成感だけで
満足だった。
富士山頂奥宮を参拝後、すぐに下山となった。![富士山頂奥宮を参拝](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_03401.jpg)
足を滑らせながらの下山は登山よりも負担が大きい。
降りしきる雨の中、なんとか5合目まで下山した。![5合目小御嶽神社を参拝](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0353.jpg)
![北口本宮富士浅間神社を参拝](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0374.jpg)
帰りのバスの中、これまでの道中を思う。歩いて2日間
かかった道のりもバスではたったの2時間。
流れる景色を見ながら、丸太のような足をさする。![祈祷殿に戻り柴燈護摩供を厳修](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0462.jpg)
道中を共にした皆さんと自分の足に「ありがとう」![皆にひたすら感謝](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0514.jpg)
天狗の落とし文
当たって くだけろ
8月 13
7月23日(火) 四日目 眼前に広がる下界の景色。昨日までは景色を眺める […] [...more]
7月23日(火) 四日目
眼前に広がる下界の景色。昨日までは景色を眺める
余裕もなかった。![5合目付近からの眺め](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc94e697a5e79bae_0316-2.jpg)
5合目から先はガイドさんが付き、呼吸を整えながら
登る。![5合目からはガイドさんがペース配分](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc94e697a5e79bae_0316-1.jpg)
標高2700m。ガイドさんの絶妙なペースのお蔭で、
空気の薄さはまだ、実感出来ない。
ここら辺りから切り立った岩場が続く。緑もほとんど
目にしなくなった。![岩場をよじ登る](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc94e697a5e79bae_0316-3.jpg)
手をつき、這いつくばるようによじ登る。余裕が消える。![当初の余裕も無くなる](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc94e697a5e79bae_0316-4.jpg)
ようやく岩場を登りきると、標高は3000m。![8合目を目指して・・・](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc94e697a5e79bae_0316-5.jpg)
空気の薄さを感じ、深呼吸の回数も増える。
高山病は今のところ大丈夫。
15時過ぎには8合目の元祖室に到着。![8合目元祖室さんに到着](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc94e697a5e79bae_0316-6.jpg)
御来光を拝む為、明日は午前1時に出発とのこと。
ああ眠りたい。でも、寝床が狭くて・・・眠れない・・・![すぐ横には隣の人の足が](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc94e697a5e79bae_0316.jpg)
明日は長い1日になりそうだ。
天狗の落とし文
驕れる心は 捨てないと
8月 13
7月22日(月) 三日目 北口本宮富士浅間神社にて、道中安全と修行の無事 […] [...more]
7月22日(月) 三日目
北口本宮富士浅間神社にて、道中安全と修行の無事
成満を祈願し、次の目的地である、吉田胎内に向かう。![道中安全と無魔成満を祈願する](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048-2.jpg)
![胎内神社を目指す](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048-3.jpg)
胎内巡りは経験者の話を聞くと、とにかく狭いとのことで、
途中で抜けられなくなる恐れがあった。
心配しながらも吉田胎内に到着。
ヘルメットを装着して、いざ胎内巡りへ。
深い闇に入口からビビる自分。皆に煽られる様に中へ
と進む。![一人ひとり順番に進んで行く](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048-4.jpg)
奥に進むほど、ひんやりとした寒さに包まれる。空間
が広くなったところで、ヘッドライトを消し、法楽。![法楽後碑伝を奉る](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048-5.jpg)
地上に向けて、別の道を行く。進むにつれ狭くなる道。
天井に頭をぶつけながらも、這うように進む。
外界の光が差し込んで、出口まであと少しのところで、
つっかえる。難産。「やばい、抜けられない!」
無理やり身体を捻って、なんとか這い出した。![じぇじぇじぇ、抜けられない!](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048-6.jpg)
一人だけ全身どろどろ・・・。
≪プライマルスクリーム≫人生で一番の苦しみは、
生まれるときだという。泣きながら生まれてくる赤ちゃん
の気持ちが分かった気がした。
十界修行も始まった。穀断・水断・・・。これまでの道中
で一番キツイ。
食べられないのは耐えられても、飲み物は我慢出来ない。![穀断・水断をしながら進む](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048-7.jpg)
流れる汗。山道を登るにつれ、咽喉の渇きが増し、
疲労感も増す。つらい…ツライ・・・辛い!
1時間以上にも感じられた水断は、日頃の自分を戒める
には充分だった。
水断が終わり、咽喉から身体中に沁みわたる水は、
その大切さを身体の内から刻み込んだ。![水の有難さ、水を分けてくれる人の有難さ](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048-8.jpg)
5合目につき、宿泊場所の佐藤小屋さんが見えてきた。![5合目佐藤小屋さんにやっと到着](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/efbc93e697a5e79bae0048.jpg)
安堵。
しかし、明日は更にキツイのだろうか。
天狗の落とし文
苦難に 負けない
8月 07
7月21日(日) 二日目 雛鶴神社の森の中を歩く私の […] [...more]
7月21日(日) 二日目
雛鶴神社の森の中を歩く私の前に現れたのは、なんとも心細い
木の橋だった。
一人また一人と順調に渡る中、橋が真っ二つに折れる光景が
脳裏をかすめる。
そんなコントみたいなことある訳がないと思いつつも、一歩一歩
と進むたびギシギシと音を立て軋む橋。
大きな体のわりに、小心な自分が情けない。![ドキドキ ギシギシの丸太橋](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0484.jpg)
森を抜けるとまた、アスファルト道。土の気持ちよさを実感した。
照りつける日差しに、笠が欠かせない。もちろん日焼け止めも。![日差しが強く、路面の熱さと照り返しが体力を奪う](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0606.jpg)
![一陣の風が心地よい](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0667.jpg)
富士吉田に入り、もう少し・もう少しと自分に言い聞かせる。
夕刻が近づくにつれ、疲労度もピークに。
小室浅間神社からは旗を掲げながら歩く。![小室浅間神社にて法楽](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0755.jpg)
足の疲れと腕の疲れ。残るは気力のみ。![気力を振り絞って旗を掲げる](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0835.jpg)
宿泊先の大国屋さんが見えてきた。
<早く休みたい!>こんなにも・こんなにも強く思ったのは、初めて。![お世話になる大国屋さんに到着](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0998.jpg)
明日からの富士登山が不安になった。
天狗の落とし文
円満に 朗らかに
8月 07
7月20日(土) 一日目 善勝寺に着く頃には、自分を支える足腰の不安は消え […] [...more]
7月20日(土) 一日目
善勝寺に着く頃には、自分を支える足腰の不安は消えていた。![早朝の高尾山を行く](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0197.jpg)
![高尾山を抜け善勝寺に到着](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0230.jpg)
高尾山上発足式から一丁平~城山と歩き、思った以上に快調
な自分の足に少し自信が出てきた。練習の成果か。イケそうな
予感。![浅間社にて発足式](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0070.jpg)
![御貫首にお見送り頂き、出立](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_01031.jpg)
雲が太陽を遮る、歩くにはもってこいの天気。![相模湖を渡る](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0262.jpg)
柔らかな山道から硬いアスファルトに変わり、歩いて富士山まで
行くということが現実味を帯びる。いや現実だ。
上がったり下がったりの片田舎の道。![アスファルトの道をひたすら歩く](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0342.jpg)
世間は夏休み。雲っていようが暑いものは暑い。
滴る汗が目に染みる。
サポートカーによる補給が有り難い。![絶妙のタイミングで現れるサポートカー 感謝](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0338.jpg)
今までの人生でこんなに長距離を歩いたことはない。
歩けた自分に驚いた。
温泉につかりながらそんな事を思ったが、今は疲れを取るのが
優先。
また明日も歩くのだから
天狗の落とし文
力強く 生きる
。
8月 07
第七箇度の富士登拝修行も お陰様で無事に全員が成満 することが出来ました […] [...more]
第七箇度の富士登拝修行も
お陰様で無事に全員が成満
することが出来ました。
今回初参加で皆の心配を一身に
受けながら、全行程を
負けないで帰ってきた本堂職員に揺れる重い想いを日記
にして頂きました。
7月19日(金)高尾山 前行
清々しいほどの晴天に、これから始まる修行への気持ちが
昂ぶる。
興奮と期待と不安が混在する中、柴燈護摩の作壇を終え、
琵琶滝へ。
主管からご指導頂き、いざ入滝。
心と身体を清める・・・![琵琶滝にて心身を清める](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0124.jpg)
身体は琵琶滝の清らかな水を浴びることにより、心は
『南無大聖不動明王』と唱える(叫ぶ?)ことにより。
いつ以来だろうか、こんなに大声を出したのは。
少し喉がが痛い。
滝行のお陰だろうか、少し不安だった心が和らいだ。![祈祷殿にて出発前の柴燈護摩供を厳修](http://yakuoin.sakura.ne.jp/WordPress/wp-content/uploads/2013/08/dsc_0278.jpg)
まだ、始まりの高尾山。本番は明日から。
天狗の落とし文
思い上がりの心を捨てる