7月22日(月) 三日目
北口本宮富士浅間神社にて、道中安全と修行の無事
成満を祈願し、次の目的地である、吉田胎内に向かう。
胎内巡りは経験者の話を聞くと、とにかく狭いとのことで、
途中で抜けられなくなる恐れがあった。
心配しながらも吉田胎内に到着。
ヘルメットを装着して、いざ胎内巡りへ。
深い闇に入口からビビる自分。皆に煽られる様に中へ
と進む。
奥に進むほど、ひんやりとした寒さに包まれる。空間
が広くなったところで、ヘッドライトを消し、法楽。
地上に向けて、別の道を行く。進むにつれ狭くなる道。
天井に頭をぶつけながらも、這うように進む。
外界の光が差し込んで、出口まであと少しのところで、
つっかえる。難産。「やばい、抜けられない!」
無理やり身体を捻って、なんとか這い出した。
一人だけ全身どろどろ・・・。
≪プライマルスクリーム≫人生で一番の苦しみは、
生まれるときだという。泣きながら生まれてくる赤ちゃん
の気持ちが分かった気がした。
十界修行も始まった。穀断・水断・・・。これまでの道中
で一番キツイ。
食べられないのは耐えられても、飲み物は我慢出来ない。
流れる汗。山道を登るにつれ、咽喉の渇きが増し、
疲労感も増す。つらい…ツライ・・・辛い!
1時間以上にも感じられた水断は、日頃の自分を戒める
には充分だった。
水断が終わり、咽喉から身体中に沁みわたる水は、
その大切さを身体の内から刻み込んだ。
5合目につき、宿泊場所の佐藤小屋さんが見えてきた。
安堵。
しかし、明日は更にキツイのだろうか。