高尾山ブログ 天狗のひとり言


まるで雪国


2月 29

     2月29日(水)

 

 

 

     閏年、4年に一度の29日は大雪です。    

     恋しくて 恋しくて 泣きたくなる夜~

     今晩の当直の方、ご愁傷様です。。。8

     天狗の落とし文

         浅き積りで 深いのは 貪欲




希望の灯り 徒歩練行


2月 25

     平成24年2月23日(水)

 

 

 

 

     阪神・淡路大震災の復興のシンボルである「希望の灯り」を

     分燈して頂き、福島県のいわき市まで、徒歩で1ヶ月かけて

     運ぶ、真言宗智山派僧侶の御一行が本日、高尾山にお立ち

     寄りになり、薬王院にお泊まり頂きました。

     この時期の徒歩練行は、寒さで体の芯まで冷え切ってしまう

     ため、休憩をとることすら大変で、夏場の徒歩練行以上に過

     酷とのことでした。

     足下をみれば、朝から雨だったこともあり、山上へ着いた僧

     侶の皆さんの足袋は泥だらけとなっていました。

     雨にも風にも寒さにも負けず、多くの人の復興への願いを

     背に、一歩一歩進んでゆく凛々しい姿に、ただただ、頭の下

     がる思いで「ありがとうございます」の一言しか思い浮かび

     ませんでした。

     翌24日は春のような暖かな1日となりました。朝の勤行の

     後、御貫首をはじめ、山内僧侶に見送られて出発となりまし

     た。

     行程の3分の2まで来たとはいえ道のりはまだまだ続きま

     す。

     練行者の皆様の道中の御無事を心よりご祈念申し上げ

     ます。

               天狗の落とし文

            非難だけする人 人は遠のく




高尾山を学ぶ会


2月 11

     2月9日(木)

 

 

 

 

     小学生の頃、「如月」を憶えるのに、「着、更に着」と語呂合わせ

     を習ったのに、どういう訳か勘違いして「重ね着」と憶えていた子

     がいたのを思い出すような寒さが続いております。

     本日の高尾山を学ぶ会は、写経・精進料理・声明を体験して頂

     く会となりました。

     今回も約80名の方にご参加頂き、前回抽選にもれて今回やっ

     と来られましたとい方もいらっしゃいました。

     学ぶ会は写経から始りました。僧侶から写経の作法を学び、

     般若心経を熱心に写しました。白檀の甘い香りのするなか、

     静謐が保たれた空間で、心を落ち着かせ、集中した時間を過ご

     せたのではないかと思います。

     写経を終えると、ちょうどお昼の時間となりました。僧侶と共に

     「食事の偈」を唱え、「いただきます」の声を揃えて食事の開始

     となりました。

     食事中でしたが、お耳だけ拝借して、料理長より料理の説明

     があり、皆さん関心か歓心か感心の声が上がっていました。

     チョコレート豆乳ムースはバレンタインデーが近いので、オス

     スメかもしれません。

     食事後はご本堂に移動し、御護摩修行に参加、先ほど一生

     懸命写した般若心経を御本尊様の御宝前に納めました。

     広間の照明を落とし、ろうそくの明かりが揺らめく中、声明は

     始りました。声明はお経に節をつけたものですが、それぞれ

     のお寺によって若干の違いがあるそうです。5人の僧侶によ

     る唄声は大変迫力のあるものでした。

     声明の後は、法話と質疑応答の時間が設けられました。

     当山修験・法務の両部長を相手に、さすがに参加者の皆

     さんも最初は緊張気味でしたが、修行のこと・法事のこと

     なんでも聞いて下さいとの言葉に、最後は時間オーバー

     するくらい有意義な時間となりました。普段あまり聞けない

     ような裏話的な話もあったようですが、ここでは差し控えた

     いと思います(笑)

         天狗の落とし文

             怒らずに 穏やかに




節分・墓参・そばキャン


2月 05

     2月3・4日(金・土)

 

 

 

 

     最強寒波到来との事で、高尾山も急激に冷え込み、-六℃

     まで気温が下がった日もありました。1月末の雪で節分会も

     どうなることかと心配しましたが、必死の除雪作業で参道は

     なんとかキレイになりました。屋根の上に残る雪の雫が氷柱

     となって日に日に長さを増して行きました。

     節分前夜の星空はとてもあざやかで、明日のお天気を予感

     させます。

     当日の天気は晴れ、ただ、北風がしびれます。

     早朝5時から計7回の豆撒きが行われ、600名を超える

     歳男・歳女・人気者の皆さんが盛大に福豆を撒き、大勢の

     参拝者の方々が福を頂こうと本堂前にぎっしりと集まりま

      した。

     福とか運とか知恵と言われるものは、お裾分けが出来る

     ものです。福豆を頂いた方は、持ち帰ってご家族にも分け

     て下さい。狭い範囲でもみんながやれば、自然と福が広

     がり、欲張りの鬼はいなくなるでしょう。そんな事を考える

     節分会となりました。

     明けて4日は、先代の御貫首山本秀順大和上の命日に

     あたり、先住墓地へお墓参りに行きました。

     12月の十七回忌法要から早いもので2ヶ月が過ぎようと

     しております。あの日は、小雪の舞う肌寒い日でしたが、

     立春と言う事もあり、空気もやわらいで、日差しの暖かな

     1日となりました。

     午後からは、高尾山冬そばキャンペーンの一環で献上の

     そば行列がありました。京王線はこの日のために臨時列

     車「冬そば号」が運行され、境内では、そば打ちの実演が

     行われ、打ちたてのそばが御輿に乗せられ、御本尊様の

     御宝前に献上されました。

     おそばは、「挽きたて・打ちたて・茹でたて」の3たてが美

     味しいそうです。ようするに出来たてが一番とのことです。

     余談ですが、蕎麦湯を飲んだらとっとと帰るのが江戸っ子

     の粋だそうです。

     高尾山冬そばキャンペーンは3月31日まで行われます。

     まだまだ、寒い日が続きますが、お山を歩いて、美味しい

     お蕎麦を食べて、身も心も温まりにお越し頂けたらと思い

     ます。

        天狗の落とし文

              明るい顔の もてなしを




成人の日


1月 10

     1月9日(祝)

 

 

 

 

     三連休、引き続きお天気も良く、臨時列車やバスツアーなど

     で大勢の方に御来山頂ました。

     初詣の御信徒さんの中に少しずつ、リュックを背負ったハイカ

     ーの方もチラホラと見かけるようにもなりました。三が日の混

     雑を避けた、家族連れも多いようです。

     そんな中、毎年、ごく僅かではありますが、晴れ着姿の新成

     人がお見えになります。なにも着物でお山までとも思います

     が、初々しい新成人の方を見ると、自分の二十歳の頃が思

     い出されます。当時、聞いた話で、「孔子は論語の中で、十

     五で学を志して、三十で自立するまでの間のことを細かくは

     説かれていないが、二十代は、知識と経験とお金を蓄える

     時期だよと、そして、学ぶべきは人生だよ」と言われたのが

     印象的で、未だ憶えているものです。ただ、誰から聞いたの

     かは忘れてしまったのですが・・・ゴメンナサイ。大事なのは

     誰に言われたかではなくて、何を言われたかということで御

     容赦を。

     さて、新成人の皆さんは、これから更に世界が広がると思い

     ます。素敵な人、素敵な言葉にたくさん出会えるといいです

     ね。

     天狗の落とし文

             あと戻り 出来ません 人生は




3日の日の出・人出


1月 03

     1月3日(火)

 

 

 

 

     三が日の中では、今朝の日の出が一番良かったように

     思われます。

     境内から7時ちょうどに撮った写真です。

     11時のお護摩の時の本堂の様子です。

     今年は、比較的暖かく、日差しが心地よいので、

     日向にいるとほっこりします。

     初詣がまだの方は、是非、高尾山へ御来山下さい。

     天狗の落とし文

          何も生まれてこない 愚痴 文句

     




JR高尾駅天狗像清掃


12月 13

     12月11日(日)

 

 

 

 

     今年もJR高尾駅の3・4番線ホームにあります、天狗像の

     清掃と法要が執り行われ、天狗像にご縁のある方にお集

     まり頂きました。

     製作者の大成先生にもお越し頂き、制作当時の苦労話な

     どの貴重なお話をおうかがいすることが出来ました。

     制作時、膝を壊しながらの作業だったようで、「私の膝を奉

     納したんだよ」と冗談半分でおっしゃってました。

     法要は10:30から始まり、当山僧侶御導師のもと執り行

     われ、駅構内の安全・運行の安全や旅客の安全が祈願さ

     れました。

     新春の初詣・臨時列車などでお越しの際は、きれいになっ

     た天狗像を是非ご覧下さい。

 

     天狗の落とし文

              見栄など張らない

          




十七回忌法要


12月 10

     12月9日(金)

 

 

 

 

     当山中興第三十一世大僧正秀順大和上の第十七回忌法要が

     執り行われました。

     初雪が紅葉を白く染める中、成田山・川崎大師の御両山の御

     貫首猊下をはじめ親族の方々・法縁・法類寺院の諸大徳・当

     山役員の方々にご参列頂きました。

     法要は成田山新勝寺御貫首の橋本照稔猊下大導師のもと

     厳かに営まれました。

     お斎の席では、皆さんそれぞれ山本御前の思い出話をなさ

     れ、その人柄を懐かしんでおられました。

     気が付けば、外は雪からの反射が眩しいくらいの良いお天気

     になっていました。

 

     天狗の落とし文

         笑顔があって 泪があって 色々あって 人生楽し




そーだ高尾に行こう!


11月 16

2011年11月14日(月)

 

 

 

 

     「大人の休日髙尾山」といことで、休みを利用して高尾山に登って

     来ました。午前9:00高尾山口駅をスタンプハイクのシートを手に

     いざ出発。ケーブルカーの駅前広場には平日とはいえ多くの方が

     朝早くから集まっています。不動院の前の銀杏の黄色がとても綺

     麗です。

     今日は1号路を歩きます。お天気は快晴。歩き始めて10分もし

     ないうちに汗ばんできます。

     布流滝から、台風の爪痕の残る斜面を横目に見つつ金毘羅台へ。

     名物の銀杏はまだ緑色、葉っぱも少ないようです。

     しかし、眼前に広がる景色の中央には甲州街道の銀杏並木が黄

     金色の川のようです。

     ここから十六丁目の坂を一気に上がります。途中、坂の上を見上

     げると空。さすがに息が切れます。

     リフト乗り場からは比較的平坦な道になります。この辺りは、リフ

     ト乗り場、ケーブル乗り場、かすみ台と絶景ポイントが続きます。

     今日は雲が多く、ちょっと遠くまでは見えません。山頂から富士

     山も見えないかも・・・

     浄心門からちょっと寄り道、4号路に入り、つり橋を渡り、反対側

     にタッチしてUターン。

     1号路に復帰し、男坂を上ります。1・2・3・・・107・108・109段!?

     アラッ、煩悩が増えてしまったかも。

     境内を、休みにまで職場に来るのかよと言う、不審者を見るよう

     同僚の視線をかいくぐり、叶う輪を潜り、本堂・本社・奥の院とお

     参りしながら通過。

     高尾山でよく聞く「とり」、その名も「しりとり」(何故かしてしまい

     ますね)をしている親子連れの後ろを付いて行くと山頂に到着。

     山頂の紅葉は見ごろを迎えておりましたが、富士山は雲に隠

     れていました。

     山頂からもみじ台を経て、一丁平へ。道々、大きな木が倒れ

     ており道を塞いでいる場所も。

     ただ、背の低い若い木は綺麗な赤色を見せてくれます。物理

     的に大きい木がもろに風を受けて倒れているだけなのでしょう

     が、大きい木が若い木を守って倒れたと思うのは、ちょっとセ

     ンチメンタルすぎでしょうか。

     一丁平でも富士山は見られずじまい。足がガクガクしてきたの

     で、ここで折り返し。

     帰りは、わき道にそれ、富士見台(勿論見えませんでした)を通って

     5号路へ。

     江川杉付近で、スタンプを押し忘れたことに気が付き、再び

     山頂へ(涙)

     6号路は一方通行、3号路は通行止めの為、再び1号路で

     薬王院に戻り、一休み。

     仏舎利塔を経由して琵琶滝コースを下山。琵琶滝コースは

     岩場・小石・木の根が多く、傾斜も急な為、とても危険です。

     御注意を。

     琵琶滝の堂守さんとしばし談笑した後、岩屋大師・七福神

     に手を合わせつつ、稲荷山コースへ。

     稲荷山コースの昇り口の紅葉もカラフルで見事です。

     旭稲荷をお参りして下山。

     返す刀でケーブルカーに乗車し、山上駅から蛇滝コースを

     下りて、裏高尾に抜けようと思いましたが、それはまた今

     度と自分に甘い言葉を掛けて、午後2:30解散。

 

2011年11月15日(火)

     本日、筋肉痛なり。

     

      天狗の落とし文

          基本を 疎かに しない

     

 

     




お山の上で蛸供養


11月 06

2011年11月6日(日)

 

 

 

 

 

     秋の晴天も一休み、雨粒こそ落ちてきませんが、靄に包まれた

     お山は幽玄な姿を見せてくれます。

     ケーブルカー山上駅から薬王院までの参道の途中にある「たこ杉」

     横にて蛸供養の法要が執り行われ、魚河岸にお勤めの方々や

     水産会社の方々が見守る中、海の生物の供養とその恵みに感

     謝の祈りが捧げられました。

     今年ほど、海の恐ろしさ、凶暴さを感じさせられたことはありま

     せんが、そもそも自然は刻一刻と変化しながらも昔から同じよう

     に存在しつづけています。環境破壊だエコだというのも人間に都

     合の良い、勝手な見方なのかもしれません。我々は自然の、

     あるいは自然法則の一部であることをもっと謙虚に考えなければ

     ならないのかもしれません。

     そんな事を考えさせる一日でした。

 

     天狗の落とし文

              失敗に 出合うたび 人は磨かれる