高尾山ブログ 天狗のひとり言


第百回信徒峰中修行会


8月 24

2011年8月20・21日(土・日)

 

 

 

 

     第百回信徒峰中修行会が行われました。第百回に相応しく

     百五名の方々にご参加頂きました。

     初日 不動院にて開会式・修行行程の説明を受けた参加者

     は早めの昼食をとり、10時半には、回峰行に向かいました。

     滝修行・神変堂法楽・仏舎利塔の法楽を経て、境内に着い

     た時には、15時をすこし過ぎたところでした。百回目の峰中

     修行を記念して建立された、六根石の開眼供養に参加。

     ご本堂にて法楽後、宿坊に荷物を置き、休む間もなくご本堂で

     千巻経。

     18時から夕食・入浴を順次済ませ、20時から自己紹介も

     兼ねたディスカッションを行いました。

     2日目は、朝4時起床。薄暗い中をご本堂内で月輪観を。

     5時半から朝の勤行と諸堂の参拝。朝食後、8時より写経を

     開始。丁寧に般若心経を写します。

     写経後、御貫首のご挨拶を頂き、引き続いて、真言宗智山派

     延壽院の御住職であられます、伊佐榮豊先生の法話を拝聴

     いたしました。

     昼食後、薬王院を発足。金毘羅社を経て、火渡りを行う為、

     祈祷殿を目指します。

     天候の不具合もあり、火渡りは中止となりましたが柴燈護摩

     を厳修いたしました。

     不動院にて閉会式をすませ、一泊二日に及ぶ、信徒峰中修

     行は無事修了となりました。

     厳しく己を見つめなおし、同行の修行仲間と語り合う、そんな

     修行会になったのではないでしょうか。

 

    天狗の落とし文

    一生懸命




大人も子供も高尾山


7月 26

     7月24日(日)

 

 

 

 

     高尾山の蝉も台風が過ぎたあたりから、いっせいに鳴きはじめました。

     いよいよ夏本番、雲が白く厚くなってきました。日差しもジリジリと肌に

     感じます。

     今日は写経大会と子供やまぶし体験修行が行われました。

     月例の写経会は山麓の不動院で行っておりますが、7月は写経大会

     と題し、院内の有喜閣にて写経・食事・法話と体験頂き、高尾山にて

     心身ともにリフレッシュしていただこうというものです。

     開会式とその後の法楽には御貫首も出席いたしました。

     山上で、いくらかは涼しいとはいえ、暑いさなかです。2時間弱の時間、

     参加者の皆様、集中して写経していらっしゃいました。

     山麓の不動院には子供たちがぞくぞくと集まってきます。

     子供たちは班ごとに分かれて6号路を歩き、琵琶滝にて滝行、薬王

     院にて食事をした後、腕輪念珠を作成し、柴燈護摩に参加します。

     普段なかなか体験出来ないことばかりですので、夏休みの思い出と

     共に、強い意志、思いやりの気持ちを持ち帰ってくれたのではないか

     と思います。

 

     天狗の落とし文

     心 一つにして かかる




帰ってきた、富士登拝組


7月 10

     7月9日(土)その弐

 

 

 

 

     7月5日に出発した、富士登拝修行の面々が5日間の修行

     を成満して、無事帰ってきました。

     一様に無精髭と日焼けした顔ですが、精悍なお顔を拝見

     すると、皆それぞれに何か得るものがあったのではないか

     と思います。

     道中、お世話になった皆様にこころより御礼申し上げます。

 

     天狗の落とし文

     自分のことは 自分で 決めないと




霊峰富士第五箇度登拝修行、本日出立


7月 05

2011年7月5日(火)

 

 

 

 

     夜半の嵐も明け方にはおさまり、御本堂での勤行を終える頃には、

     太陽も顔をのぞかせていました。昨年は見送られる立場でしたが

     今年は見送る側、あれから、はや1年が経ちました・・・

     今年で5回目となる、髙尾山修験道による富士登拝修行、今朝が

     その初日です。昨日、前行として滝行や柴燈護摩に参加した修行

     者約20名、昨夜は薬王院に参篭。

     早朝4:00起床、御本堂でのお勤めの後、奥の院にある浅間社

     にて発足式を行いました。清々しい空気の中、御貫首により富士

     登拝修行の願文が読み上げられ、参加者と見送りの僧侶の読経

     の声が響き渡りました。

     御貫首から励ましの言葉と9日に北口本宮富士浅間神社で行わ

     れる復興合同祈願祭の場での無事再会の約束、また復興の大

     義をしっかり背負って歩くようにとのお話がありました。

     道中の先達からは、御貫首から先達の証である梵天を授けられ

     ると、参加者を代表して、見送りへの感謝と修行への決意が述

     べられました。

     全員集合で記念写真を撮影後、午前5:30、一行は5日間の

     富士登拝修行に出発いたしました。初参加の人は緊張気味の

     表情、経験者は頼もしい顔つきでした。

     本日の行程は、予定通りなら薬王院から上野原市の秋山まで

     の約30km。昨年に比べると今年は、朝夕の天気が不安定な

     のと気温が高いので、大変かもしれません。道中みかけたら

     声援をお願いいたします。

     今、この文章を打っている14:00現在、神奈川カントリー付近を

     歩いているでしょうか。アスファルト道の洗礼を受けているころ

     でしょう。

     5日後に、日焼けして、髭面の顔で帰ってくるのを楽しみにし

     ております。どうぞ、よい修行を!

 

     なお、上記の通り、7月9日(土)に、北口本宮富士浅間神社

     におきまして、髙尾山富士登拝組と髙尾山大山参拝組と合

     流しまして、北口本宮富士浅間神社様と合同で復興祈願祭

     を執り行います。     

 

    天狗の落とし文

 

    慚愧懺悔 六根清浄(ざんぎざんげ ろっこんしょうじょう)




今年前半の「納札供養柴燈大護摩供」


6月 23

2011年6月19日(日)
 
 

 

 
 

    この日の天候は、久しぶりの梅雨の中休みとも
    あって、大勢の方が高尾山を訪れていました。
    高尾山麓自動車祈祷殿広場に於きまして
    今年前半の「納札供養柴燈大護摩供」が
    震災復興の祈願と合わせ当山執事長お導師の許、
    勤修されました。

    お役が終わって古くなった高尾山に納められたお護摩札、
    お守りを柴燈護摩壇においてお焚きあげをして、
    今までの御本尊・飯縄大権現様の御加護に感謝する行事です。

     昨年の暮れに㈱いなげや様よりお預かりしていました
    「夢成就はがき」 3、198通も炎と共に願いを届けることが
    できました。

    「納札供養柴燈大護摩供」は毎年2回、
    6月19日と12月19日に行われています。
    是非、ご参加いただき御本尊様のご加護をいただくとともに
    震災で今もなお、復旧に長い年月が必要な状況にある方々が
    心安らかに毎日を過ごす事が出来るよう国土の安穏と一日も早い復興と収束、
    被災された方々の身上の安全を願い、
    心を合わせて震災復興をお祈りいただければと存じます。

 

 

    天狗の落とし文

 

    何ごとにも 余裕を持って




高尾山天狗まつり


5月 20

2011年5月18日(水)

 

 

 

 

     木々の緑もだいぶ色濃くなってきました。フーフー言いながら

     石段を登るとひと汗かく気温となってきました。御本社の木陰

     に吹く風は爽快で何処かに小天狗さんの存在を感じさせます。

     本日は天狗まつりということで、御本社横の天狗社にて法要

     が執り行われました。

     天狗社は昨年の改修工事をへて、屋根の銅版までピカピカです。

     出張中の御貫首にかわり執事長御導師のもと、家内安全・商業

     繁盛等の諸願の成就が一心に祈念されました。

     高尾山では土曜・日曜の午前10時より、境内の天狗像の前で

     山伏・僧侶が「天狗の落とし文」を配布しております。

     落とし文は全100種類ほどあり、みなさんのこころに響く1枚が

     あるかもしれません。なにより、山伏や僧侶と直接ふれあう機会

     は、なかなかないことだと思います。

     是非、御来山いただき、御本尊様に御参り下さい。

 

 

    天狗の落とし文

 

 

    力じっくり 蓄える

 

    




駒ヶ根分霊院年祭


5月 06

2011年5月3日(祝)

 

 

 

 

 

     高尾山には、いくつかの分霊院があります。4月29日には群馬県の

     石倉分霊院にて、5月3日に長野県の駒ヶ根分霊院にて年祭があり

     ました。

     駒ヶ根分霊院での年祭では、分霊院の麓で高尾ごりやく市と題して、

     沢山のお店がでます。薬王院からも、7回目の出店となりました。

     毎年、高尾山には長野県からも、たくさんの御信徒様がおみえになり

     ますが、逆にこのように、御信徒の皆様のところへは、なかなか行か

     れないので、こういった機会に一緒にお祭りに参加させて頂き、温か

     い歓迎を受けることは、大変有り難く思います。

     アルプスの山々に囲まれ、緑豊かな駒ヶ根を訪れたら、是非、高尾

     の分霊院も御参りください。この時期はしゃくなげがとても綺麗です。

     そして、高尾山の境内のしゃくなげ園や有喜苑のしゃくなげも今、

     見頃を迎えております。連休で高尾山も混み合っておりますが、有

     喜苑内仏舎利塔前は穴場かもしれません。白亜の塔の下に咲いた

     薄いピンク色のしゃくなげは、やさしく微笑んでいるかのようです。

     6月が近くなるとせっこく蘭が境内でもみられます。

 

    天狗の落とし文

 

    人生大いに楽しむ

 

    




震災復興祈願春季大祭


4月 20

2011年4月17日(日)

 

 

 

 

      雲を溶かしたようなうすい水色の空が一面に広がっています。

     手を伸ばせば今にも届きそうです。散る桜も残る桜もこれから花

     を咲かせようとしている桜も濃淡様々な彩りをみせてくれます。

     目を移せば、芽吹きはじめた新緑がやわらかにお山を包み込む

     ようです。パステル色にお山を染める暖かな日差しは、希望の

     光のようです。

      子供はまさに希望の光です。この先、五年、十年とかかるか

     もしれない、被災地の復興や原発の問題にこころが痛みますが、

     子供たちに素晴らしい日本、素敵な日本人の心を伝える為にも、

     今、私達は一丸となって行動するべきではないでしょうか。

      がんばっている被災地の方にがんばれと言うのは失礼なので

     はないかと思います。まずは被災地の復興を少しだけでも祈願

     しましょう。祈ることで私達のこころが少し変わるかもしれません。

     こころが変われば、行動が変わるでしょう。それこそが復興への

     力となるのではないかと思います。

      復興とは3月11日以前と同じような状態に戻すことではなく

     (戻すことは出来ないとおもいますが)、3月11日以前より、より良

     い社会にすることだと思います。清らかで豊かな心を育てるべく

     種を蒔く、そんな思いで復興祈願の春季大祭を執り行う事となり

     ました。

      待機場所としてお借りしていた、十一丁目茶屋さんの法楽を

     終えるとパレードの出発です。

     先頭旗に続き、浅川中学のブラスバンド、山伏、式衆、御貫首・

     姉妹都市である苫小牧市風の会の皆様、ボーイ・ガールスカウト、

     消防記念会、原獅子舞保存会、お稚児さん、御詠歌講の皆様、

     高尾山慶賛会のお侍さんの順に進みます。お稚児さんの付添

     の方を含めれば、400名以上の長い列が薬王院の御本堂を

     目指します。

     仏舎利塔では、お稚児さんが花御堂のお釈迦様に甘茶を灌ぎ

     ます。境内からは、絹太鼓保存会の皆様の演奏が聞こえてき

     ます。

     お稚児さん達が境内に着く頃、護摩受付所の前の広場では、

     消防記念会の方による勇壮なはしごのりが始まりました。

     一方、御本堂の前では、原獅子舞保存会の皆様による舞が

     披露されました。

     御本堂に到着したお稚児さんは、洒水加持を受け、僧侶から

     御守りが授与されました。

     12:30より御本堂内では、特別開帳大護摩供が奉修され、

     また、有喜苑内の柴燈護摩道場では山伏により柴燈護摩が

     厳修され、皆様の諸願の成就と被災地の早期復興・国土の

     安穏が祈願されました。

      4月をすぎて、高尾のお山も子供の微笑みのようなやわら

      かな季節となりました。     花も虫も鳥も見かける機会が増えてきました。どうぞ、御来山ください。

     

 

    人生の道しるべ

 

    一期一会(いちごいちえ)

 

    一生に一度の出会い めぐりあう

 

    めぐりあう縁(えん)の不思議さ 尊(とうと)さ

     

     

     

      




花まつり(潅仏会)


4月 10

2011年4月8日(金)

 

 

 

      高尾山も日一日と暖かくなって参りました。歩いていると

     うっすら汗ばむような日もあります。ところが、今日は、冬の

     残り物の枯れ葉や枯れ枝を吹き飛ばすような強い風ですが、

     風もだいぶ暖かく感じるようになりました。

      そんな中、仏舎利塔では御貫首御導師のもと花まつりの

     法要が執り行われました。

     御貫首に続いて御信徒の皆様も花御堂のお釈迦様に甘茶

     をかけました。かけるといえば、甘茶で習字をすると上達する

     という話もあるそうです。達筆なお手紙を頂くと、返事を書くの

     に気が引けてしまう身としては、耳の痛い話です。

 

    人生の道しるべ

 

    道在邇(道は邇【ちかき】に在【あ】り

 

    真実の道は遠くにばかり求めなくても

 

    身近かな所にあることが多い




開瀑式


4月 03

2011年4月1日(金)

 

 

 

     清滝・琵琶滝・蛇滝において滝びらきの儀式が行われまし

     た。とくに水行道場のある琵琶滝・蛇滝の両滝では、皆様

     の水行修行が恙無く行われるよう祈願されました。両滝と

     も震災の影響ではありましたが、閉鎖をしておりました。御

     信徒の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。現在は

     両滝ともに再開いたしております。

     清滝前の広場には大きな桜があります。高尾山の桜は、

     花を咲かせるのを自粛しているかのようです。ただそれは、

     私が勝手に感じていることで、東京の開花日は例年とさし

     て変わらないとの事。桜は桜でただひたすら花を咲かせよ

     うとしています。そんな直向きさを観て感じたいものです。

 

 

    人生の道しるべ

 

    佛心(ぶつしん)

 

    ほとけの心 人間の心の中に

 

    本来そなわっている 清浄な心