高尾山ブログ 天狗のひとり言


御前立御本尊飯縄大権現開眼法要


5月 29

5月21日(木)

当山では、本年が中興開山640年にあたり、

御本尊飯縄大権現様の御前立の御尊像造立という浄業を

進めて参りました。

十方有縁の御信徒の皆様方より多大なる御志納を賜り、

この度、脇侍の大天狗像・小天狗像と共に、立派な御尊像

が完成奉安となり、開眼法要が執り行われました。

夜半の嵐のような雨も明け方には上がり、

貫首曰く「御本尊様も喜んでおられるようなお天気」の下、

新たな御本尊様を無事お迎えすることが出来ました。

新たなる御尊像が皆様お一人お一人の信仰の依所の

一つとなり、御信徒各位が末永く更に多くのご加護を

得られますよう、ご祈念申し上げます。

尚、御本堂正面には、新たな御本尊様の御手に繋がる

五色のお手綱がございます。御来山の折には、御本尊

様とのご縁をさらに強く結んで頂ければと存じます。

天狗の落とし文

幸せの鍵は 心の中に




大型連休を迎えて


5月 02

4月29日(水)

大型連休を迎えて高尾山もたくさんの人で賑わってきました。

本堂前はこの様子です。

大型連休の期間中、特別精進料理「若葉膳」を予約なしでご案内しています。

数に限りがありますので、お早目に。

こちらは季節限定のとまとのかりんとうです。

とまとの酸味甘味がしっかりとしていて、とても美味しい一品です。

お土産にどうぞ。

薬王院境内にあります、しゃくなげ園(御護摩受付所の裏)本日より開園しております。

見頃まではもう少しですが、5月中もご覧になれますので、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

天狗の落とし文

気配りは 人の心をしっかりつかむ




高尾山春季大祭


4月 22

4月19日(日)

山門のしだれ桜から八重桜へと花のバトンがタッチされ濃いピンク色の花が

咲き始めました。3月4月と土曜・日曜のどちらかのお天気がくずれる日が

多かったのですが、昨日今日の天気は久々のそろい踏み。

お天気に誘われ多くの方が高尾山に訪れるなか、春季大祭が執り行われ

ました。

ボーイスカウトの掲げる「高尾山秋季大祭」の旗を先頭にパレードが始まりました。

地元中学校のブラスバンドが華やかな雰囲気を盛り上げます。

姉妹都市である苫小牧市の苫小牧風の会の皆さん。

綺麗に着飾ったお稚児さん。元気いっぱい。

お侍姿の慶賛会の皆さん。お稚児さんの後ろを見守るように歩きます。

御詠歌講の皆さんは御詠歌を朗詠しながら練行。

仏舎利塔で法楽。お稚児さん達は花御堂のお釈迦様に甘茶をそそぎました。

四天王門の横では、絹太鼓保存会の皆さんの勇壮な太鼓の音が響きました。

八王子消防記念会の皆さん。華麗なはしご乗り。

本堂前では、原獅子舞保存会の皆さんによる舞が賑やかに披露されました。

パレードが到着本堂に到着すると、御貫首御導師のもと、特別開帳大護摩供が厳修されました。

仏舎利塔のある有喜苑では、高尾山の山伏により柴燈護摩供が厳修されました。

高尾山の木々も若葉がぐんぐんと芽吹き、子供たちの健やかな成長と重なります。

先日の嵐の後で、空気も清涼。山歩きがとても心地良いですよ。

天狗の落とし文

慢心は命とり




花まつり


4月 09

4月8日(水)

ここ最近は暖かい陽気に恵まれ、草花の開花に春の訪れを感じていましたが、

本日はこの時期にはめずらしく雪が舞う天候になりました。

そのような中、花まつり法要が執り行われました。

先日、冬物の衣類を収納したばかりだったのですが、さすがに今日の陽気では、

まだまだ使う機会がありそうですね。

寒暖差が激しい季節の変わり目ですので、皆様お身体を大切にお過ごしくださいませ。

天狗の落とし文

当たり前のことを 当たり前におこなう




4月6日その2


4月 07

4月6日(月)

陽気はよくなるどころか、八王子は25℃に届く夏日を記録する暖かな日となり

暦通りに玄鳥至(つばめきたる)つばめも帰ってきたようです。

外仕事は心地よく、蓮の植え替えを泥んこになりながら行いました。

7月から8月にかけて綺麗な花を咲かせてくれると思います。その時はお知らせ致します。

天狗の落とし文

努力を怠らない




安全祈願


4月 06

4月6日(月)

4月から新年度。会社も学校も新しいスタートを切りましたね。

薬王院においては、開瀑式(滝開き)が年度初の行事で、山麓の入滝道場で滝場と

修行者の安全を願って毎年4月1日に行われます。

続いて4/4(土)には山麓不動院前にて「若葉まつり安全祈願祭」が執り行われ

ました。4月から5月にかけて開催される「若葉まつり」に際して、来山者が無事安全

に登山できるようにと祈願するものです。

このように、山に訪れる人が多くなる季節を迎えるにあたって、薬王院では皆様の安全を

祈願する行事が多くなります。

そして本日、山麓自動車祈祷殿にて職員の交通安全祈祷が行われました。薬王院では

用途に応じて様々な車を毎日利用しています。車を運転する人と車は一心同体。そこで

毎年、年度初めに「人車一体」の安全祈願をするのです。

全国交通安全週間(今年は5/11~5/20まで)がまもなく始まりますが

キャンペーン中だけでなく、常日頃から安全運転に対する意識を持った運転手で

ありたいですし、

あるべきだと思います。

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焦らない




お花見


3月 31

3月31日(火)

このところ暖かい日が続きようやく春めいてまいりました。山登りには絶好の

季節到来です。数日前に気象庁より東京の桜の満開宣言の発表がありました。

平年よりも5日早いとの事で、ニュースなどでお花見で賑わう公園の映像が文字

どおり花を咲かせていますね。

ここ薬王院の境内にはしだれ桜や八重桜・寒緋桜・山桜等があり、標高が高いため

麓よりも開花が遅れます。桜のお花見にはまだちょっと早い髙尾山ですが、花見

は何も桜だけではないと言わんばかりに今いろんな花が咲いています。

そんな中からいくつかご紹介。

ミツマタ。名前通りきれいに枝が3つに分かれてます。

珍しい赤色のもあります。

タチツボスミレ。至る所に生えているので簡単に見つかります。小さいハチ

が蜜を吸ってました。

ツバキ。花びらと葉のコントラストがきれいですね。

キランソウ。地面の隙間にびっしり生えるので「地獄の窯のフタ」なんて

別名があります。

皆さんもぜひ「お花見」で髙尾山に足を運ばれてはいかがでしょうか?

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日々を活かし切り生きる




お墓参り


3月 24

3月24日(火)

3月18日から今日まで、春のお彼岸です。お墓参りに行かれた方も多いかと思います。

お中日の21日、当山でも僧侶・職員によりお墓参りが行われました。

この墓地は境内の奥にひっそりと佇み、髙尾山薬王院の歴代山主(解り易く言うと住職の

事です)の御霊が眠っています。とても静かな場所なので読経の声が心地よく響き渡り、

いつまでも聞いていたくなります。

帰り道、枝につぼみをつけたコブシの木を見つけました。

よく「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、三寒四温で暖かい日もあれば寒い日もあり、

この日も朝のうち小雨が降っていて少し肌寒い陽気でした。コブシのつぼみたちがまだ

毛皮のコートを手放せずにいるようにみえてなんとも微笑ましいですね。

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心を洗う




震災から4年…


3月 22

3月11日(水)

3月10日(火)に

東日本大震災で犠牲になられた方々のご冥福を祈り、被災地の復興促進、

並びに被災者の安全を祈願する法要が執り行われました。

震災から4年の月日が流れました。被災地で日々暮らしていない、私にとって、

4年とは3年とも5年とも違い、区切りでもなく宙ぶらりんな感じがします。ややもすれば、

復興は他人任せにしてしまっている自分がいるのかと。追悼式典のスピーチを聞くと

4年も負けずによくぞ・・・と頭が下がります。

テレビ等では、復興は着実に進んでいるというムードの報道が多く感じられました。

物理的な復興は確かに進んでいるのかもしれませんが、そこに新しい文化が生まれて

こそ復興ではないでしょうか。例えは、防災・減災の文化が育ちつつあるのを

見落としてはならないと思います。

震災から4年。振り返ってみて、教訓から何を活かして実行しているのか。

4年前に感じた無力感から何が出来るようになったのか。

被災地・被災者だけでなく、皆が何か得たこともこの4年分の復興かもしれません。

天狗の落とし文

助け合い 支え合い




火渡り祭


3月 12

3月8日(日)

朝からしとしと降り続く雨。天気予報を何度も確認し、風が雨雲を

運ぶように祈り、空を見上げては明るくなるのを願っていました。

不動院のある方角から、山伏が出立する法螺の合図が聞こえて来る

頃には、雨粒はほとんど気にならなくなっていました。

大導師の入場を皮切りに、各地で修行を重ねる先達方が続々と結界

へと導かれ、火渡り祭の儀式が古式に法り厳かに始まりました。

天地に響くような声で床堅の儀式が進む。

大木をなぎ倒すが如く、神斧が振るわれる。

心の迷い・煩悩を一刀両断。

四方・中央に流星の如く矢を放つ。

願文を奏上し、御壇木御志納者の芳名を読み上げる。

清浄無垢な閼伽水を供えたのち、いよいよ点火。

立ち上がる煙で、御信徒と梵天札をお加持する。

火の粉を飛ばしながら火柱は高く空へと向かう。

御信徒の願いが込められた撫で木を火中へ投ずる。

大釜内で沸騰した湯を巻き上げお加持をする。

火生三昧表白の後、火渡りに際し、魔を払う。

山伏に続き、御信徒も火渡りを行う。

すべての御信徒が無事に渡り終え、火渡り祭は魔事なく厳修されました。

火渡り祭は3月の第2日曜日に執り行われます。奇しくも東日本大震災発生の日の

近くとなります。震災から「もう4年」あるいは「まだ4年」様々ですが、個々の祈願とは

別に、会場全体に復興や鎮魂といった空気が自然と生まれるようになった気がしました。

天狗の落とし文

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