高尾山ブログ 天狗のひとり言


大型連休中の精進料理「恵ーめぐみー膳」のご紹介


4月 25

2011年4月25日(月)

 

 

 

    旬の食材を使って丁寧に作った精進料理は、

    この春の自然の恵みがいっぱいです。

    大型連休中、ご予約なしで特別精進料理「恵膳」をご用意しております。

    今日はこの「恵膳」についてチョッとご紹介させていただきます。

    (料理長:坂本和巳)

   

 

 

    一、自然生をつかったトロロ。

    大和芋とは違って、粘り気あり自然っぽい濃厚な味が楽しめます。

    ご飯にかけても、おそばにかけても美味しいですが、

    是非最初はそのまま味わってください。

    

 

    一、桜ごま豆腐。

    写真は、桜ごま豆腐ですが、献立が変わり「豆乳ごま豆腐」になりました。

    ゴマと葛粉と豆乳を練り合わせて作りました。

    プルプルの食感を楽しめますよ。

    一、山菜ご飯。

    この時期 “旬”のシャキシャキの蕨と筍を混ぜ込んで炊きました。

    少し、もち米を入れてモチモチ感を出しました。

    一、山菜天婦羅。

    何が入るかは、その時々で決めていますが、

    旬の山菜(ふきのとう・こごみ・たらの芽・しどけなど)を

    お楽しみいただけます。

 

    ■時間:11時より14時まで(※食材がなくなり次第終了となります。)

    ※混雑時には、お受けできない場合もございますのでご来山の際には、

    お電話にてご確認下さい。

    ■期間:

    『恵膳』2,000円(税込み)

    4/29・30・5/2から5/8まで
   

    四季折々の旬の素材を膳に盛り込み旬を味わうことによって

    目・舌・香りで四季を感じとってほしいと思います。

    また、ご自宅でも簡単に味わえる「一品レシピ」も公開中です。

 

    高尾山薬王院公式ホームページ

    「料理長の料理帳」はこちら↓↓↓

    http://www.takaosan.or.jp/shojin_resipi.html

 

 

    人生の道しるべ

 

    似和接人(和をもって人に接す)

 

    自分にはいかに厳【きび】しくとも 人に会うときは

 

    心も言葉も和【なご】やかでありたい




震災復興祈願春季大祭


4月 20

2011年4月17日(日)

 

 

 

 

      雲を溶かしたようなうすい水色の空が一面に広がっています。

     手を伸ばせば今にも届きそうです。散る桜も残る桜もこれから花

     を咲かせようとしている桜も濃淡様々な彩りをみせてくれます。

     目を移せば、芽吹きはじめた新緑がやわらかにお山を包み込む

     ようです。パステル色にお山を染める暖かな日差しは、希望の

     光のようです。

      子供はまさに希望の光です。この先、五年、十年とかかるか

     もしれない、被災地の復興や原発の問題にこころが痛みますが、

     子供たちに素晴らしい日本、素敵な日本人の心を伝える為にも、

     今、私達は一丸となって行動するべきではないでしょうか。

      がんばっている被災地の方にがんばれと言うのは失礼なので

     はないかと思います。まずは被災地の復興を少しだけでも祈願

     しましょう。祈ることで私達のこころが少し変わるかもしれません。

     こころが変われば、行動が変わるでしょう。それこそが復興への

     力となるのではないかと思います。

      復興とは3月11日以前と同じような状態に戻すことではなく

     (戻すことは出来ないとおもいますが)、3月11日以前より、より良

     い社会にすることだと思います。清らかで豊かな心を育てるべく

     種を蒔く、そんな思いで復興祈願の春季大祭を執り行う事となり

     ました。

      待機場所としてお借りしていた、十一丁目茶屋さんの法楽を

     終えるとパレードの出発です。

     先頭旗に続き、浅川中学のブラスバンド、山伏、式衆、御貫首・

     姉妹都市である苫小牧市風の会の皆様、ボーイ・ガールスカウト、

     消防記念会、原獅子舞保存会、お稚児さん、御詠歌講の皆様、

     高尾山慶賛会のお侍さんの順に進みます。お稚児さんの付添

     の方を含めれば、400名以上の長い列が薬王院の御本堂を

     目指します。

     仏舎利塔では、お稚児さんが花御堂のお釈迦様に甘茶を灌ぎ

     ます。境内からは、絹太鼓保存会の皆様の演奏が聞こえてき

     ます。

     お稚児さん達が境内に着く頃、護摩受付所の前の広場では、

     消防記念会の方による勇壮なはしごのりが始まりました。

     一方、御本堂の前では、原獅子舞保存会の皆様による舞が

     披露されました。

     御本堂に到着したお稚児さんは、洒水加持を受け、僧侶から

     御守りが授与されました。

     12:30より御本堂内では、特別開帳大護摩供が奉修され、

     また、有喜苑内の柴燈護摩道場では山伏により柴燈護摩が

     厳修され、皆様の諸願の成就と被災地の早期復興・国土の

     安穏が祈願されました。

      4月をすぎて、高尾のお山も子供の微笑みのようなやわら

      かな季節となりました。     花も虫も鳥も見かける機会が増えてきました。どうぞ、御来山ください。

     

 

    人生の道しるべ

 

    一期一会(いちごいちえ)

 

    一生に一度の出会い めぐりあう

 

    めぐりあう縁(えん)の不思議さ 尊(とうと)さ

     

     

     

      




桜開花ー春の高尾山ー


4月 12

2011年4月11日(月)

 

 

 

 

    山麓から山頂まで草木も芽吹く春、過ごしやすい季節となりました。

    最近は山に興味をもった若い女性の姿や、初めて高尾山に登る方の

    姿を多くみかけるようになりました。

    例年高尾山の桜は、4月上旬から中旬が見頃です。

    都心の桜が見ごろを迎えた、1~2週間ぐらい後が、高尾山周辺の

    桜の見頃となります。

      高尾山麓では、桜が満開を迎えております。

    朱色の門とピンク色のしだれ桜がとても綺麗です。 

   仁王門脇のしだれ桜は間もなく見頃を迎えます。

    奥の院の左手に咲く寒緋桜、右手の桜も間もなくツボミが開きそうです。

    本堂を登る石段の途中に山桜が植えてあります。

    見頃には、もう少し時間がかかりそうです。

    精進料理の会場となる大本坊にも桜が咲き、皆さまのお越しを

    お待ちしております。

    季節に合わせて当山では精進料理をご用意しております。

    5月末までの平日に限りご予約なしで「あおば膳」をご賞味いただけます。

    「あおば膳」会場では、お食事しながらお花見をしていただこうと、

    桜の木版画を展示しております。

    今回の献立には、桜豆腐と自然生(じねんじょう)を使ったトロロが

    加わりました。

    厨房では、丁寧におそばを盛り付けています。

    揚げたての山菜天婦羅はとっても美味しそうです。のびる・こごみ・うるい

    ふきのとうをご用意しました。

    「あおば膳」の出来上がりです。

    春らしい陽気になり、外で過ごすと気持ちのよい季節となりました。

    高尾山を登って季節(旬)を感じてみませんか。

 

    人生の道しるべ

 

    波万波(なみばんぱ)

 

    波また波 人生には 絶え間なき雑多な起状があるものだ




花まつり(潅仏会)


4月 10

2011年4月8日(金)

 

 

 

      高尾山も日一日と暖かくなって参りました。歩いていると

     うっすら汗ばむような日もあります。ところが、今日は、冬の

     残り物の枯れ葉や枯れ枝を吹き飛ばすような強い風ですが、

     風もだいぶ暖かく感じるようになりました。

      そんな中、仏舎利塔では御貫首御導師のもと花まつりの

     法要が執り行われました。

     御貫首に続いて御信徒の皆様も花御堂のお釈迦様に甘茶

     をかけました。かけるといえば、甘茶で習字をすると上達する

     という話もあるそうです。達筆なお手紙を頂くと、返事を書くの

     に気が引けてしまう身としては、耳の痛い話です。

 

    人生の道しるべ

 

    道在邇(道は邇【ちかき】に在【あ】り

 

    真実の道は遠くにばかり求めなくても

 

    身近かな所にあることが多い




若葉まつり 登山者安全祈願


4月 07

2011年4月3日(日)

 

 

 

      4月3日(日)から5月29日(日)までの間、高尾山若葉まつり

     が開催されます。その初日として山麓不動院前の遥拝社にて、

     高尾山に来山される方々の安全をご祈願いたしました。

     若葉まつりは土・日・祝日にケーブルカー前広場や高尾森林

     センター・薬王院境内・山麓不動院において、様々なイベント

     が企画されております。4月は桜、5月は新緑、そしてなんと

     いっても、暖かな日差しと柔らかな風に乗ってくる土の薫りを

     感じにお越しください。

 

        人生の道しるべ

 

    常知足(常に足【た】るを知る)

 

    不平不満は世の常のこと 見方を変えて

 

    今ある立場をいかす努力 それが肝心




開瀑式


4月 03

2011年4月1日(金)

 

 

 

     清滝・琵琶滝・蛇滝において滝びらきの儀式が行われまし

     た。とくに水行道場のある琵琶滝・蛇滝の両滝では、皆様

     の水行修行が恙無く行われるよう祈願されました。両滝と

     も震災の影響ではありましたが、閉鎖をしておりました。御

     信徒の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。現在は

     両滝ともに再開いたしております。

     清滝前の広場には大きな桜があります。高尾山の桜は、

     花を咲かせるのを自粛しているかのようです。ただそれは、

     私が勝手に感じていることで、東京の開花日は例年とさし

     て変わらないとの事。桜は桜でただひたすら花を咲かせよ

     うとしています。そんな直向きさを観て感じたいものです。

 

 

    人生の道しるべ

 

    佛心(ぶつしん)

 

    ほとけの心 人間の心の中に

 

    本来そなわっている 清浄な心




火渡り祈願


3月 27

2011年3月13日(日)

 

 

 

 

      はじめに、東北地方・太平洋沖地震により亡くなられた方の

     ご冥福をお祈りいたします。

     さらには、被災された皆様、ならびにご関係の皆様に、心より

     お見舞いを申し上げます。

      中止も検討された火渡り祭ですが、こんな時だからこそ、今

     すぐに私達に出来ることといえば、亡くなられた方の冥福を祈

     ることであり、国土の安穏と復興を祈願することだと考え、少

     しでも被災地の方々の苦難を分かち合い、復興への一助と

     なれるように、火渡り祈願として開催することとなりました。

     高尾駅の北口を出発した練行隊と不動院で合流。休憩で

     一息入れた後、御貫首を先頭に震災殉難者の法要が執り

     行われました。なぜ自分が命を落としたのか分からないま

     ま亡くなった方もいるのではないかと思うと、胸が締め付け

     られます。     法要を終えると山伏たちは祈祷殿の祭場を目指しました。     火渡りの儀式は厳かに進みます。

     阿字門・大導師招待

     火鑚加持

     床堅

     神斧

     宝剣

     願文

     通常の火渡り祭で祈願される、除災開運・身上安全・世界平和

     等に加えて、行方不明者の早期救出・被災者の身体健全・身

     上安全・作業員の救助安全そして国土安穏・復興祈願が一心

     に祈念されました。

     閼伽

     点火     梵天加持

     湯加持

     火生三昧表白

     清浄払い

     火生三昧耶

     余震の不安や交通機関の乱れ、諸事情あるなか多くの方々

     に火渡り祈願にご参加頂きました。誠に有難うございます。

     皆様の祈りは必ずや被災された方々の救済と、被災地の

     一日も早い復興への力となるでしょう。

     被災地から届く子供の映像で笑顔が映し出されると、ほっと

     すると共に希望の光に見えます。お稚児さんが練り供養をい

     たします春季大祭ですが、引き続き高尾山では、震災復興

     祈願といたしまして4月17日(日)に執り行います。

     自分自身、こころの中に熱いものを感じる火渡り祈願となり

     ました。

 

 

    人生の道しるべ

 

    がんばれ、日本。




高尾山防災の日


3月 01

2011年2月26日(土)・27日(日)

 

 

 

     薬王院では毎年2月26日を「防災の日」として、昼食に職員全員

     おにぎりをいただきます。

     これは、昭和4年のこの日に、薬王院が火災に見舞われたことを

     忘れないようにするためです。

     現在では、水道も参道も整備され、当時と比べれば格段に消火活

     動は進歩しておりますが、しょっぱいおにぎりの具には、まずは火

     事をおこさないようにという教訓がギッシリと詰っています。

     翌27日(日)は、八王子消防署・八王子市消防団第11分団・高

     尾登山電鉄㈱・薬王院の4者合同での消火訓練が行われました。

     昨年10月に高尾山に設置された山岳救助の資器材も使用しての

     訓練となりました。せっかくの資器材も宝の持ち腐れでは、もった

     いないので訓練とはいえ、運用できたのはよかったのではないか

     と思います。

     訓練は、薬王院の自衛消防隊をはじめ、7本ものホースが敷かれ、

     最後には一斉に放水となりました。

     御貫首をはじめ、関係各所の方々の総評を頂き訓練は無事終了

     となりました。

     消防署の方々などは、訓練と同じくらい啓発も大事であると、山内

     パトロールをしながらの下山となりました。

     火も水も薬王院では大切な修行の対象です。防火訓練も修行の

     ようです。いざという時にも慌てないこころの強さを身につけたい

     ものです。

 

    人生の道しるべ

 

    自然(じねん)

 

    そのままに

 

    人間の小さな はからいなど それは関係ない

 

   




二の午


3月 01

2011年2月20日(日)

 

 

 

     山麓の不動院にお稲荷さんのお堂があります。このお稲荷さんは諸事情に

     より各所を転々としたらしいのですが、最終的に不動院のこの場所に落ち着

     いたそうです。

     毎年2月の2回目の午の日(二の午)に法要が執り行われ、今年もふもとの

     商店の方々に大勢お集まり頂き、家内安全・商売繁盛等祈願いたしました。

     また、午後には、菊一の滝近くのお稲荷さんにおいても、地元の方にお集ま

     り頂き、法要を執り行いました。

     さて、高尾山に春を呼ぶ「火渡り祭」がもう間近です。花粉症の方もそうでない

     方も皆様お誘い合わせの上ご来場ください。

 

    人生の道しるべ

 

    一心

 

    心を一つに集中し 他に散らさない




涅槃会


2月 17

2011年2月15日(日)

 

 

 

     今年は大雪による事故のニュースを多く耳にしましたが、高尾山にも

     30㎝程積もりました。雪は豊作の知らせでもあります。本年が実りの

     多い飛躍の一年となればと思います。

     そんな真っ白な雪景色の中、書院において涅槃会の法要が執り行わ

     れました。

     書院内に飾られた「高尾涅槃図」には、お釈迦様が涅槃に入られる

     場面が描かれているのですが、神々やお弟子さん・動物達が悲しん

     でいるのに加えて天狗さんの姿があるのが特徴となっております。

     ムササビもいます。

     涅槃会は、どなたでもご参加頂けます。書院へはなかなか入りづらい

     と思いますが、職員に一声頂ければ御案内いたします。来年は

     「高尾涅槃図」是非ともご覧下さい。

     ちなみに、お釈迦様は北枕で横になっておられます。

     諸説あるようですがインド等ではごく一般的な寝る体勢であるようです。

     北を枕に西を向いて寝ると自ずと心臓に負担のかからない回復姿勢の

     ようなかたちになります。体にはやさしいのかもしれません。

     さて、2月20日(日)は二の午です。山麓不動院のお稲荷さんの法要が

     あります。皆様お誘い合わせの上、是非ご来山ください。

 

 

    人生の道しるべ

 

    光

 

    光はほとけのいのち 人の心の中には

 

    いっぱいの光がさしている